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特別麻薬取締局の活動と黒人ギャングの活動を交互に追う事実に基づいたお話。最後の解決にはそれなりにスカッとした感心をするものの2時間半は単調に進む。ギャングとタイトルにもあるがバイオレンスな面はかなり抑えられているので最早ドキュメンタリーを見るかの如くしんみりと進行を追うことになる。そもそもデンゼルワシントンがギャングのトップであることがバイオレンスさを感じさせない。彼自身銃殺、暴行、取り乱す面が映されているがどうも迫力がない。これは演技に関してのケチでは一切ない。むしろ彼の表情、目つきは吸い込まれるような魅力があった。しかし、彼の顔つき、体格が、それまでの出演作品の役柄イメージを取り除いてもなお、どうしても「善い人」にしか見えないのである。血が流れるシーンや暴力シーンに胸騒ぎすることもなく傍観気分で見ることができるのでその意味では目に優しいギャングものと言える。後半になるにつれ麻薬取締局視点が強くなり終局を迎える。むしろ初めからその視点からしかなかったのではないかと思う程にいつの間にか取締局側からしか描かれなくなる、その変換点も見どころであろう。ギャングものの分類にあったが汚職一掃に至るドキュメンタリーに近い。内容的に非常に穏やかなので見やすいと思う。
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