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2時間47分と長くまた淡々とメリハリなく進行するので見るのに体力が必要です。CIAの諜報員の活動を追うサスペンス。通常サスペンスにおいて字幕で出る年代など流し見程度にしか追わないものでしたが本作ではその字幕を頼りにコロコロと時系列がかわるので注意深く見ていなければ気付いた時にはいつの話なのかわからなくなっているということがあります。手がかりとなるのはテレビ放送やメイクの違いとなるので冷戦下の最低限の知識と同時にメイクや容姿の変化に気づく目利きが必要です。主役のマットデイモンはあまり変わり映えしないので変化見極めは難しいのではないでしょうか。一方アンジェリーナジョリーはしんみりとハマり役で、やや容姿の変化に気が遣われているように見えました。話が淡々と進みオチ無し的な終わり方をするのでスパイ活動やCIA、諜報活動に興味のある方にお勧めします。ただ、時系列がころころ変わり理解が追いつかないことと挿入場面の意味などを振り返りたいという欲求が自然と湧いてくる構成になっているのでサスペンスとしてはまずまずといったところです。ハッとさせる場面、通常ならここから盛り上がるだろうと想定する場面が一場面大きくあったのですが、そこですらさりげなく進んでしまうので、「事実を淡々と追うのみ」というのめり込み方、余韻に浸れる作品です。音楽やしんみりとした空気は良いです。マットデイモンは感情をあまり外に出さないという役柄でとてもいい味を出しています。トムクルーズ程ではないにしろ高慢な態度のイメージしか今までなかったのが変わりより好きになりました。
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